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富士周辺・三ッ峠山(1785m)~霜山

平成19年(2007)6月20日(水)
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富士急行都留市駅から宝鉱山行きのバスに乗り終点の宝鉱山で降ります。バスはほとんどがら空き状態で年配の女性が1名乗っていただけでした。
宝鉱山というバス停名からも判るようにこの地域は鉱山があった所です。明治5年に発見され硫化鉄鉱や銅が採掘され一時は200人以上の人が働いていたそうです。しかしその後次第に減少し昭和45年に閉山となりました。今から30年以上も前の事です。バス停を降りて車道を直進します。空が青く前方には両サイドに鉄塔を載せた特徴のある三ッ峠山が見えます。
次々と現れる四十八滝沢の滝 ミヤマカラマツ:深山唐松
林道から北口登山道に入り水受けの石から沢に沿うように登ります。ハシゴ滝、大滝、七福ノ滝、白竜ノ滝と急な登りに次々と滝が現れます。
ユキザサの群生 ユキザサ:雪笹
ミヤマカラマツ、マイヅルソウなどの白い花が多く見られます。特にユキザサは頂上付近まで群生して咲いていました。
御巣鷹山より中央が黒岳、中央右奥釈迦ヶ岳 ヤマシャクヤク:山芍薬
稜線が近づいたとみえ登りが緩くなり明るい稜線に飛び出しました。御巣鷹山は山頂の殆どがパラボラアンテナの建物に覆われていて全く面白みが有りません。建物を一周する形で歩き開運山へ向かいます。開運山からの富士は雲に遮られて見ることが出来ませんでした。
鉄塔付近のアヤメ カチカチ山ロープウエーより河口湖
開運山からは緩やかな木無山を通り、母ノ白滝への道をわけ霜山へ向かいます。途中の鉄塔付近では日当りがよくアヤメが咲き、雲間から富士山が僅かに見えました。カチカチ山ロープウエーに乗り河口湖を見ながら河口湖前に着きます。
かちかち山は日本の民話ですが、太宰治の作品にもカチカチ山があり河口湖が舞台になっています。太宰治のほうでなく、民話のかちかち山のあらすじは。
昔ある所に畑を耕しながら、平和に暮らしている爺さんと婆さんがいました。
爺さんが畑を耕していると性悪のタヌキが毎日やってきて悪さをする。「一粒の豆千粒になあれ」と爺さんが豆を蒔いていると、タヌキが「半粒になあれ」と言って囃したてる。せっかく蒔いた豆や芋もほじくり返して食べてしまう。業を煮やした爺さんは罠でタヌキを捕えました。そして婆さんに狸汁にするように言って畑仕事に戻った。ところがタヌキは「お婆さんお手伝いしますからチョットだけ縄を解いてください。終わったら又元のように縛られます。」と言って縄を解かせてしまった。自由になったタヌキは近くにあった棒で婆さんを殴り殺してしまった。タヌキは婆さんに化けて、婆さんの肉を煮て、狸汁だと言って爺さんに食べさせた。そしてタヌキの正体を現し、嘲り笑って山に帰った。ウサギは爺さんから、ことの成り行きを聞きすっかり同情する。そして泣いている爺さんに代わってタヌキを成敗する決心をする。
ウサギは親しげにタヌキに近づき「柴刈りをすると金が貰える」と言って誘い出す。
ウサギはタヌキの後を歩き、タヌキの背負う柴の束に火打ち石と鋼で火をつける。
ウサギが背後で火打ち石を打つ音を聞いたタヌキが「カチカチいうのは何だ?」と聞くと、ウサギが「かちかち山のかちかち鳥だ」と答える。柴がパチパチ音をたてて燃えると。タヌキが「パチパチいうのはなんだ?」すると、ウサギが「あれはパチパチ山のパチパチ鳥だ」、タヌキの背中で柴がボウボウと燃え出す。タヌキが「ボウボウいうのは何だ?」、ウサギが「ボウボウ山のボウボウ鳥だ」、ついにタヌキの背負う柴が燃え上がり、タヌキは大やけどを負ってしまう。
次に見舞いの振りをしてタヌキの元に向かい、やけどの薬と偽って唐芥子を入れて練った味噌を渡す。それを塗ったタヌキは、痛みのあまり転げまわり散々に苦しんだ。
最後にウサギはタヌキに魚が獲れると言って漁に誘い出す。ウサギは木の舟に乗り、タヌキには泥の舟を拵えた。そして、2匹は舟に乗って湖に漕ぎ出す。そこで、ウサギが船縁をたたいたので、タヌキもそれを真似する。泥舟の船縁はたちまち壊れ泥舟は沈んでしまう。ウサギは必死に浮かび上がろうとするタヌキを櫓で殴って沈めてしまう。タヌキはとうとう力尽き溺れて死んでしまった。こうしてウサギは婆さんの仇を討ちました。
」太宰治の御伽草子のカチカチ山ではかちかち山のウサギは潔癖で純真な美少女に、タヌキは無様な中年男として設定して新解釈で書き直している。
ここから歩いて富士急行河口湖駅に着きました。
コースタイム 歩行6時間50分
都留市駅(バス¥420)~宝鉱山8:40→9:05三ツ峠登山口→11:40御巣鷹山→12:05開運山→12:25富士見山荘前12:55→15:15天上山→15:25かちかち山ロープウエー駅15:35~15:40河口湖駅~16:00富士急河口湖駅
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