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南アルプス・八本歯ノコル~間ノ岳~北岳(3,193m)

平成23年(2011)8月9日(火)~10日(水)2名
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北岳山荘付近にて、早暁の富士山
広河原~二俣~八本歯ノコル~北岳山荘~間ノ岳~北岳~二俣~広河原のルート
八王子方面から普通列車に乗り甲府に23:30に到着する。甲府駅前に幾つかのホテルがあり、それほど高くない料金で泊まれそうだ。ホテルへ泊まるのも一方法だが今回は駅の待合室を利用することにした。通常、甲府駅の待合室は24:00で閉鎖されるが、今週はムーンライト信州号が午前2:21に到着予定なので閉鎖されないようだ。そのため3時半ごろまで待合室で仮眠することにする。真夏なのでマットだけあれば充分でシュラフは不要だ。ムーンライト信州号は事故があったらしくかなり遅れて到着した。ムーンライト信州号を見送ってから、駅を出ると駅周辺で仮眠している人が何人かいた。広河原行きのバス停へ行くともうかなりの人が並んでいた。バスはほぼ定員で定刻どおり午前4時に出発する。途中夜叉神峠でゲートが開くのを待ってから進み、ほぼ時間通りに広河原に到着した。
1日目 歩行7時間50分(降雨2回のロスタイム含む)
甲府駅(バス)4:00~広河原6:10→二俣→休憩(8:45~9:15)→12:20八本歯ノコル→(降雨)→13:10分岐13:30→(降雨)→15:37北岳山荘
二俣へ行く途中、大樺沢沿いに咲くヤマホタルブクロ(山蛍袋)
分岐地点の二俣からはこれから登る北岳が見える
広河原バス停から野呂川を左手に見て進むと左に吊橋が見えてくる。吊橋を渡り右に広河原山荘を見て進む。白根御池小屋への分岐を分け、道は大樺沢沿いに進み鉄橋や幾つかの木橋を渡る。沢に水の流れがなくなり前方に北岳が眺められる分岐点が二俣だ。ここは標高約2,240mで有料のトイレも設置されている。
霧の中から北岳バットレス(一部)が見えた 八本歯ノコルへは多くの梯子を登る
ここからは陽を遮る樹木もなく、暑さの中厳しい登りが始まる。途中沢に雪渓が出てきて雪渓からの水を飲む。このときうっかりストックを忘れて進んでしまい、途中で気づいてあわてて戻る。この始末でロスタイム20分。登山道は沢沿いのガレ場を○↑×などのマークを確認しながら登る。傾斜がきついのか思うように足が進まない。途中休憩を30分ほど取る。八本歯ノコル直下からは丸太で作られた梯子が出てくる。次から次と梯子の連続で体力も結構消耗する。だんだん雲行きが怪しくなり、梯子を登っている最中にポツポツと降ってきた。慌てて梯子を駆け登って平らな場所で雨具を付ける。雨具はザックの上のほうに準備していたので割と手早く付けることができた。雨は1分もしないうちに本降りとなり、小止みになるまでしばらく停滞する。
八本歯ノコルを越えると北岳山荘と間ノ岳が見えた 北岳と北岳山荘の分岐点へ向かう
雨は小止みになり、まもなく陽も差してきた。八本歯ノコルからは展望が開け、今日宿泊予定の北岳山荘(写真の右端)や間ノ岳が見える。先ほど八本歯ノコル下で会った10数名の救助隊グループ(今日は訓練らしい)がガレ場を登って行くのが見える。
岩場に点在する高嶺の花。タカネビランジ(高嶺ビランジ)
こういう岩場が多いがよく整備されている 北岳山荘への稜線
岩場の所々にタカネビランジが咲いている。特に人が近づけない急傾斜地にたくさん咲いているのが見受けられた。急傾斜の岩場では足場が組まれて整備されていた。この急傾斜地で今日二回目の雨に降られる。最初の雨より本降りになるのが数十秒と早かった。ザックカバーを付けるのをもたもたしていてザックをかなり濡らしてしまった。5分か10分ほどで雨はやみガスの中から次第に展望が開けていく。
キタダケトリカブト(北岳鳥兜)
キタダケトリカブトは北岳の特産種で草丈が20~30cmと低いのが特徴のようだ。斜面に濃い紫色のキタダケトリカブトが咲いているのが見受けられた。今日は二度雨に降られたこともあり、北岳へは行かず直接北岳山荘へ行くことにする。
2日目 歩行9時間
北岳山荘5:00→5:35中白根岳→6:35間ノ岳6:55→8:10北岳山荘8:30→9:50北岳10:15→11:00肩ノ小屋→11:35分岐→12:55二俣→15:25広河原(バス)~甲府駅
北岳山荘付近より、雲が流れる早暁の仙丈ケ岳
北岳山荘付近より、中央アルプス
北岳山荘付近の日ノ出
3時ごろ目がさめると窓からは星の瞬くのが見える。今日はいい天気になると確信した。準備をして北岳山荘前の小高い斜面を登り日ノ出を待つ。周囲の雲が薔薇色になり富士山のシルエットが浮かんでいる。間もなくオレンジ色の太陽が雲の間から輝きはじめた。ザックは北岳山荘に置き、水だけ持って空身で間ノ岳を往復する。
中白根山(3,055m)より中央アルプス 間ノ岳
雲海に浮かぶ富士山 間ノ岳山頂
中白根山を越えて間ノ岳へはガレ場の登り下りはあるが比較的緩やかだ。
間ノ岳より南アルプスの山々を見る。手前の山は西農鳥岳
間ノ岳より富士山
間ノ岳より北岳(北岳の右後方は八ヶ岳赤岳)
間ノ岳から農鳥岳を見る(右後方は笊ヶ岳)
間ノ岳より北岳を見る(右下は弘法小屋尾根)
間ノ岳からは富士山はもとより目の前に大きな農鳥岳、南アルプス南部の山々、そして南アルプスの盟主北岳が圧倒的な大きさで眺められる。間ノ岳では西からの強風がすごいが寒いという感じではなかった。
甲斐駒ケ岳 北岳直下より北岳を仰ぐ
間ノ岳を3時間ほどで往復して北岳山荘へ戻る。ちょうどヘリコプターが荷降ろししていてその強風がすごい。今度は準備を整えて北岳へと出発する。
北岳へ登る途中、中央アルプスが見えた
北岳山頂が間近だ!
北岳山頂直下から間ノ岳を見る(右中央の小屋は北岳山荘)
山頂に近づくとシコタンソウ(色丹草)が多くなる
北岳山頂 北岳より仙丈ケ岳
北岳山荘から北岳までは標高差約300m、1時間20分くらいだが思ったより険しいところはなかった。ほぼ予定通りに到着する。ここからは仙丈ヶ岳や甲斐駒ケ岳、鳳凰三山が目の前にあり、富士山は乱れた雲海の上に頭を覗かせていた.。
鳳凰三山 北岳より富士山
北岳肩ノ小屋へ向かう途中から見た北岳
間ノ岳と北岳山荘。間ノ岳へ往復した稜線が見える
肩ノ小屋から北岳を目指すツアーの登山者
北岳山頂を後にして進み、次のピークからは先ほど歩いてきた北岳山荘と間ノ岳への稜線が眼下に見える。肩の小屋へは急な下りを降りる。途中30人ほどのツアーの団体とすれ違う。
マルバダケブキ(丸葉岳蕗)の群生
北岳の稜線が見える二俣付近、画面中ほどまで一面バイケイソウの群生地です
水量の多い大樺沢から北岳を見る
肩の小屋からは緩やかな尾根を歩き小太郎尾根分岐からは尾根に別れを告げ二俣方向に下る。長い下りでなかなか二俣に着かない。前方に昨日登った大樺沢左俣コースの雪渓が見えてきた。途中でマルバダケブキの群生地があり、更に下るとバイケイソウの群生地が出てきた。二俣はここから暫く下ったところであった。ここからは昨日登って来た沢沿いの道を下り、ほぼ予定通りに広河原に到着した。
広河原~二俣~八本歯ノコル~北岳山荘~間ノ岳~北岳~二俣~広河原のルート断面図
コースタイム 歩行距離18.84km 累積標高±2,334m
1日目 歩行7時間50分(降雨2回のロスタイム含む)
甲府駅(バス)4:00~広河原6:10→二俣→休憩(8:45~9:15)→12:20八本歯ノコル→(降雨)→13:10分岐13:30→(降雨)→15:37北岳山荘
2日目 歩行9時間
北岳山荘5:00→5:35中白根岳→6:35間ノ岳6:55→8:10北岳山荘8:30→9:50北岳10:15→11:00肩ノ小屋→11:35分岐→12:55二俣→15:25広河原(バス)~甲府駅
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